雾中人影

  • 家庭 恐怖
  • 83分钟
  • 能登半島の青蛾小学校の教員笠原が観音崖の上から遂落… 能登半島の青蛾小学校の教員笠原が観音崖の上から遂落死を遂げたという、毎朝新聞地方版を読んだ記者の小宮は「極端な高所恐怖症だった笠原がなぜ危険な断崖の上を歩いたか」という疑問を持った。小宮は能登へ急行した。小宮は笠原夫妻とは学校友達であり、笠原の妻雪子の妹良子とも面識があった、笠原は事件のその日、猿谷郷に住む長期欠席児童宇田清の家庭訪問に行ったまま消息を断ったのだ。小宮は地方通信員坂根と協力、笠原の足取りを追った。その結果、笠原はその日、富山の薬売りと一緒に猿谷郷から山を下ったという情報から、その薬売りは松本貞次郎という名で、もう一人の連れの男と東京へ発ったことも分った。また、宇田清の叔父甚平の身元調査をしている、興信所の井関と名乗るえたいの知れない男の動きも知った。小宮は東京へ帰り、デスクと緊密な連絡をとりながら、井関、宇田甚平の身辺調査にあたった。井関の住所はでたらめであったが、その名刺のビルには最近、六千万円の手形詐欺の事件があったビルで、その取引きを仲介したのが宇田甚平であった。毎朝新聞社会部はこれを知って総力をあげた。薬売りの松本は手形詐欺の野見山で、その秘書役をやったのが杉山怜子らしいと毎朝新聞では仮説をたてた。ちょう度、その頃、松本が宇田建設の工事場でコンクリートの下敷きになって死亡するという事件がおきた、詐欺にあった石田社長は、その死体をみて野見山と名乗った男に間違いないと証言した。その頃、坂根は猿谷郷に出かけ宇田本家を張った。宇田の土蔵には、もと国務大臣の豪田が秘書と共にかくれていた。坂根は急拠山を下り、本社に通報した。これで事件の全貌が割れた、裸一貫で国を飛びだした甚平は、豪田に拾われ宇田建設の社長にまでなった。国務大臣をやめた豪田は密輸に関係、身辺が危くなって国外脱出を図った。その資金稼ぎが、六千万円の手形詐欺なのだ。笠原は清を家庭訪問の際に、土蔵にかくれて船を待つ豪田の姿をみたのだった、司直の手は、猿谷郷に向った。...

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